アイテムがチェックされる時間帯について、カスタムルールを作成することができます。 デフォルトの更新間隔を再定義できる例外設定と、特定の時間または一連の時間にアイテムチェックを実行することができる定期設定の2つの方法があります。
例外設定は、特定の時間帯のデフォルトの更新間隔を再定義することができます。例外設定は、監視間隔と期間で定義されます。
複数の例外設定の監視間隔が重なった場合、最も小さい監視間隔の値が重なる期間に使用されます。 重なる設定の監視間隔の最小値が'0'である場合、ポーリングは行われません。 例外設定の期間外では、デフォルトの監視間隔が使用されます。
例外設定の監視間隔が期間の長さと等しい場合、アイテムは一度だけチェックされることに注意してください。 例外設定の監視間隔が期間より大きい場合、アイテムは一度だけチェックされるか、全くチェックされないかもしれません(したがって、このような構成は望ましくありません)。 もし監視間隔が期間より短い場合、そのアイテムは少なくとも1回チェックされます。
例外設定の監視間隔が'0'に設定されている場合、そのアイテムは例外設定の期間中はポーリングされません。 期間が終了するとデフォルトの監視間隔に従ってポーリングが再開されます。たとえば:
監視間隔 | 期間 | 説明 |
---|---|---|
10 | 1-5,09:00-18:00 | アイテムは勤務時間中に10秒ごとにチェックする。 |
0 | 1-7,00:00-7:00 | アイテムは夜にチェックを行わない。 |
0 | 7-7,00:00-24:00 | アイテムは日曜日にはチェックを行わない。 |
60 | 1-7,12:00-12:01 | アイテムは毎日12:00にチェックする。これは、スケジュールされたチェック用に回避策として用意されたものであることに注意してください。Zabbix 3.0以降では、このようなチェックには定期設定を使用してください。 |
定期設定は、特定の時間にアイテムのチェックを実行するために使用します。 例外設定は、デフォルトのアイテムの監視間隔を再定義するよう設計されていますが、定期設定は、並行して実行される独立したチェックスケジュールを指定するために使用されます。
定期設定の監視間隔は次のように定義されます: md<filter>wd<filter>h<filter>m<filter>s<filter>
<filter>
は、その接頭辞の値(日付、時、分、秒)を指定するために用いられ、次のように定義されます: [<from>[-<to>]][/<step>][,<filter>]
<from>
と<to>
はマッチする値の範囲(含む)を定義します。<to>
が省略された場合、フィルターは<from> - <from>
の範囲でマッチします。<from>
が省略された場合、フィルタはすべての可能な値にマッチします。<step>
は、範囲内の数値をどのようにスキップするかを指定します。デフォルトでは<step>
の値は1で、これは定義された範囲のすべての値にマッチすることを意味します。フィルタの定義は任意であるが、少なくとも1つのフィルタが使用されなければなりません。 フィルタは範囲か<step>値を定義しなければなりません。
空のフィルタは、下位レベルのフィルタが定義されていない場合は'0'に、それ以外の場合は可能なすべての値にマッチします。 例えば、時間フィルタが省略された場合は、'0'の時間だけがマッチし、分と秒のフィルタも空の場合は、すべての時間の値にマッチします。
<from>
と<to>
それぞれのフィルタプレフィックスに有効な値は:
接頭辞 | 説明 | <from> | <to> |
---|---|---|---|
md | 日付 | 1-31 | 1-31 |
wd | 曜日 | 1-7 | 1-7 |
h | 時間 | 0-23 | 0-23 |
m | 分 | 0-59 | 0-59 |
s | 秒 | 0-59 | 0-59 |
<from>
の値は<to>
の値より小さいか等しくなければなりません。<step>
の値は、1以上かつ<to>
- <from>
以下の値でなければなりません。
一桁の月日、時間、分、秒の値には、先頭に0を付けることができます。 例えば、md01-31
とh/02
は有効な間隔ですが、md01-031
とwd01-07
は有効ではありません。
ZabbixのWebインターフェースでは、複数の定期間隔を別々の行に入力することができます。 Zabbix APIでは、セミコロン;
をセパレーターとして1つの文字列に連結されます。
ある時刻が複数の区間に一致する場合、一度だけ実行されます。 例えば、wd1h9;h9
は月曜日の午前9時に一度だけ実行されます。
監視間隔 | 実行される日時 |
---|---|
m0-59 | 毎分 |
h9-17/2 | 9:00から2時間ごと (9:00、11:00、...) |
m0,30 or m/30 | 各時の0分と30分 (hh:00とhh:30) |
m0,5,10,15,20,25,30,35,40,45,50,55 or m/5 | 0分から5分ごと |
wd1-5h9 | 月曜から金曜までの9:00 |
wd1-5h9-18 | 月曜から金曜までの9:00、10:00、...、18:00 |
h9,10,11 or h9-11 | 毎日の9:00、10:00、11:00 |
md1h9m30 | 毎月1日の9:30 |
md1wd1h9m30 | 毎月1日かつ月曜日の9:30 |
h9m/30 | 毎日の9:00、9:30 |
h9m0-59/30 | 毎日の9:00、9:30 |
h9,10m/30 | 毎日の9:00、9:30、10:00、10:30 |
h9-10m30 | 毎日の9:30、10:30 |
h9m10-40/30 | 毎日の9:10、9:40 |
h9,10m10-40/30 | 毎日の9:10、9:40、10:10、10:40 |
h9-10m10-40/30 | 毎日の9:10、9:40、10:10、10:40 |
h9m10-40 | 毎日の9:10、9:11、9:12、...、9:40 |
h9m10-40/1 | 毎日の9:10、9:11、9:12、...、9:40 |
h9-12,15 | 毎日の9:00、10:00、11:00、12:00、15:00 |
h9-12,15m0 | 毎日の9:00、10:00、11:00、12:00、15:00 |
h9-12,15m0s30 | 毎日の9:00:30、10:00:30、11:00:30、12:00:30、15:00:30 |
h9-12s30 | 毎日の9:00:30、9:01:30、9:02:30、...、12:58:30、12:59:30 |
h9m/30;h10 (API用の文法) | 毎日の9:00、9:30、10:00 |
h9m/30 h10 (Webインターフェース内での別の行として追加) |
毎日の 9:00、9:30、10:00 |
Zabbixプロキシとエージェント2は、スケジュール間隔を処理するときにローカルタイムゾーンを使用することに注意してください。
このため、Zabbixプロキシまたはエージェント2のアクティブアイテムによって監視されるアイテムにスケジュール間隔を適用する場合は、それぞれのプロキシまたはエージェント2のタイムゾーンを Zabbixサーバーと同じに設定することをお勧めします。
アクティブチェック用のカスタム間隔は、Zabbixエージェント2のみでサポートされています。アクティブチェック用のカスタム間隔を構成する場合は、Zabbixエージェント2を使用していることを確認してください。
Zabbixプロキシまたはエージェント2のタイムゾーンは、systemd
ユニットファイルの環境変数TZ
を使用して設定できます。