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3 トリガーの依存関係

概要

あるホストの稼働率が他のホストに依存することがあります。サーバがルーターの背後にある場合、ルーターが停止した時には接続できません。トリガーが両方に設定されている場合には、ルーターのみが「障害を起こした側」であるにもかかわらず、2つのホストが停止した旨の通知を受け取ります。

このような場合、ホスト間の依存関係が便利です。依存関係の設定により、依存する側の通知を保留することができ、根本問題の通知のみが送信されます。

Zabbixでは、直接ホスト間の依存関係はサポートされませんが、別のより柔軟な方法

トリガーの依存関係によって定義することができます。トリガーは依存先のトリガーを1つまたは複数持つことができます。

シンプルな例では、サーバのトリガー設定フォームをオープンし、ルーターの各トリガーに依存するように設定します。このように依存関係を設定することにより、サーバのトリガーは、依存するトリガーが「障害」状態にある限り、状態が変わることはありません。そのため、依存によるアクションは取られず、通知も送信されません。

サーバとルーターの両方が停止した場合で、依存関係が存在する時には、Zabbixは依存性トリガーに対してアクションを実行しません。

補足:

  • 循環する依存関係にならない限り、ホストのトリガーから他のホストトリガーに、トリガー依存関係を追加することができます。
  • テンプレートから~できます。テンプレートAのトリガー~依存する場合には、テンプレートAはテンプレートBとともに、ホスト(または他のテンプレート)にリンクしますが、テンプレートBは単独でホスト(または他のテンプレート)にリンク設定することができます。
  • テンプレートのトリガーからホストトリガーにトリガー依存関係を追加することができます。この場合、当該テンプレートをホストにリンクすることにより、テンプレートトリガーが依存するトリガーと同じトリガーに依存するホストトリガーを作成することができます。これによって、例えば、複数のトリガーがルーター(ホスト)のトリガーに依存するテンプレートが作成されます。当該テンプレートにリンクするすべてのホストは、その特定のルーターに依存します。
  • ホストトリガーからテンプレートトリガーへのトリガー依存関係については、追加することができません。

設定

依存関係を定義するには、トリガー設定フォームをオープンしてください。「新しい依存関係」の横の追加をクリックし、トリガーの依存先である1つまたは複数のトリガーを選択してください。

保存をクリックしてください。これで、リストにトリガーの依存関係が表示されます。

複数の依存関係の例

例えば、ホストがルーター2の背後にあり、ルーター2がルーター1の背後にあるとします。

Zabbix - Router1 - Router2 - Host

ルーター1が停止した場合には、当然ホストおよびルーター2も到達不能になりますが、ホスト、ルーター1およびルーター2のすべてが停止した旨の通知を3回も受信したくありません。

この場合には、2つの依存関係を定義します:

'Host is down' trigger depends on 'Router2 is down' trigger
       'Router2 is down' trigger depends on 'Router1 is down' trigger

'Host is down'のトリガーステータスを変更する前に、Zabbixでは対応するトリガー依存関係のチェックを行います。依存関係が見つかった時には、当該トリガーのいずれかが「障害」状態にあることになり、トリガーステータスは変更されません。したがって、アクションは実行されず、通知も送信されません。

Zabbixはこのチェックを再帰的に実施します。ルーター1またはルーター2が到達不能の場合には、ホストトリガーは更新されません。


本ページは2014/08/05時点の原文を基にしておりますので、内容は必ずしも最新のものとは限りません。
最新の情報は、英語版のZabbix2.2マニュアルを参照してください。