4 MSIでWindowsエージェントのインストール

概要

Windows版Zabbixエージェントは、ダウンロード可能なWindows MSIインストーラーパッケージ (32bit版と64bit版)を使用してインストールできます。

32bit版のパッケージは64bit版のWindowsにインストールすることはできません。

MSIインストールの最小要件は次のとおりです。

  • Zabbixエージェントの場合、Windows XP 64-bit、Server 2003
  • Zabbixエージェント2の場合、Windows 10 32-bit、Server 2016

Zabbix getおよびsenderユーティリティも、Zabbixエージェント/エージェント2と一緒または個別にインストールできます。

すべてのパッケージはTLSをサポートしていますが、TLSの設定はオプションです。

UIおよびコマンドラインベースのインストールに対応しています。

MSIインストーラーパッケージからのZabbixインストールは完全にサポートされていますが、適切なエラー処理のために少なくともMicrosoft .NET Framework 2をインストールすることをお勧めします。 Microsoft Download .NET Frameworkを参照してください。

適切な権限なしでカスタムパスを使用すると、インストールのセキュリティが損なわれる可能性があるため、インストーラーによって提供されるデフォルトのパスを使用することをお勧めします。

インストール手順

インストールするには、ダウンロードしたMSIファイルをダブルクリックします。

ライセンスに同意して次のステップに進みます。

以下のパラメーターを指定します。

パラメーター 説明
Host name ホスト名を指定します。
Zabbix server IP/DNS ZabbixサーバーのIP/DNSを指定します。
Agent listen port エージェントのリッスン ポートを指定します (デフォルトは10050)。
Server or Proxy for active checks アクティブエージェントチェック用のZabbixサーバー/プロキシのIP/DNSを指定します。
Enable PSK チェックボックスをマークして、事前共有キーによるTLSサポートを有効にします。
Add agent location to the PATH エージェントの場所をPATH変数に追加します。

事前共有鍵のIDと値を入力します。 このステップは、前のステップでEnable PSKをチェックした場合のみ利用できます。

インストールするZabbixコンポーネントを選択します - Zabbix agent daemonZabbix senderZabbix get

Zabbixコンポーネントと設定ファイルはProgram FilesのZabbix Agentフォルダにインストールされます。 zabbix_agentd.exeは自動起動のWindowsサービスとして設定されます。

コマンドラインベースのインストール

サポートするパラメーター

作成されたMSIでは、次のパラメーターがサポートされています。

パラメーター 説明
ADDDEFAULT インストールするプログラムのカンマ区切りのリスト。
利用可能な値: AgentProgramGetProgramSenderProgramALL
例: ADDDEFAULT=AgentProgram,GetProgram
ADDLOCAL インストールするプログラムのカンマ区切りのリスト。
利用可能な値: AgentProgramGetProgramSenderProgramALL
例: ADDLOCAL=AgentProgram,SenderProgram
ALLOWDENYKEY ;で区切られた"AllowKey"と"DenyKey"パラメーターのシーケンス。区切り文字をエスケープするには\\;を使用します。
例: ALLOWDENYKEY="AllowKey=system.run[type c:\windows\system32\drivers\etc\hosts];DenyKey=system.run[*]"
CONF カスタム設定ファイルへの完全パス名。
例: CONF=c:\full\path\to\user.conf
ENABLEPATH エージェントの場所をPATH変数に追加します。
ENABLEPERSISTENTBUFFER Zabbixエージェント2のみ。アクティブなアイテムに対してローカル永続ストレージの使用を有効にします。
HOSTINTERFACE ホストインターフェースを定義するオプションのパラメーター。
HOSTMETADATA ホストインターフェースを定義するオプションのパラメーター。
HOSTMETADATAITEM ホストのメタデータを取得するために使用されるZabbixエージェントアイテムを定義するオプションのパラメーター。
HOSTNAME ホスト名を定義するオプションのパラメーター。
INCLUDE ;で区切られた一連のインクルード
INSTALLFOLDER Zabbixコンポーネントと設定ファイルがインストールされるフォルダーの絶対パス名。
LISTENIP エージェントがリッスンする必要があるカンマ区切りのIPアドレスのリスト。
LISTENPORT エージェントはこのポートでサーバーからの接続を待機します。
LOGFILE ログファイルの名前。
LOGTYPE ログ出力の種類。
PERSISTENTBUFFERFILE Zabbixエージェント2のみ。Zabbixエージェント2がSQLiteデータベースを保持するファイル。
PERSISTENTBUFFERPERIOD Zabbixエージェント2のみ。サーバーまたはプロキシへの接続がないときにデータを保存する期間。
SERVER ZabbixサーバーおよびZabbixプロキシのカンマ区切りのIPアドレス(オプションでCIDR表記)またはDNS名のリスト。
SERVERACTIVE アクティブなチェックを取得するZabbixサーバー/プロキシのアドレスまたはクラスター構成。
SKIP SKIP=fw - ファイアウォール例外ルールをインストールしないでください。
STATUSPORT Zabbixエージェント2のみ。設定されている場合、エージェントはこのポートでHTTPステータス要求 (http://localhost:<port>/status) をリッスンします。
TIMEOUT 処理に費やす時間はタイムアウト秒以内です。
TLSACCEPT 受け入れる受信接続。
TLSCAFILE Zabbixコンポーネント間の暗号化通信に使用される、ピア証明書検証用のトップレベルCA証明書を含むファイルの完全パス名。
TLSCERTFILE Zabbixコンポーネント間の暗号化通信に使用される、エージェント証明書または証明書チェーンを含むファイルの完全パス名。
TLSCONNECT エージェントがZabbixサーバーまたはプロキシに接続する方法。
TLSCRLFILE 取り消された証明書を含むファイルの完全パス名。このパラメーターは、Zabbixコンポーネント間の暗号化通信に使用されます。
TLSKEYFILE Zabbixコンポーネント間の暗号化通信に使用される、エージェントの秘密キーを含むファイルの完全パス名。
TLSPSKFILE Zabbixサーバーとの暗号化通信に使用される、エージェントの事前共有キーを含むファイルの完全パス名。
TLSPSKIDENTITY 事前共有キーのID文字列。Zabbixサーバーとの暗号化通信に使用されます。
TLSPSKVALUE 事前共有キーの値文字列。Zabbixサーバーとの暗号化通信に使用されます。
TLSSERVERCERTISSUER 許可されたサーバー (プロキシ)証明書の発行者。
TLSSERVERCERTSUBJECT 許可されたサーバー (プロキシ)証明書のサブジェクト。

コマンドラインからZabbix Windowsエージェントをインストールするには、次のようにコマンドを実行します。

SET INSTALLFOLDER=C:\Program Files\Zabbix Agent
       
       msiexec /l*v log.txt /i zabbix_agent-6.4.0-x86.msi /qn^
        LOGTYPE=file^
        LOGFILE="%INSTALLFOLDER%\zabbix_agentd.log"^
        SERVER=192.168.6.76^
        LISTENPORT=12345^
        SERVERACTIVE=::1^
        HOSTNAME=myHost^
        TLSCONNECT=psk^
        TLSACCEPT=psk^
        TLSPSKIDENTITY=MyPSKID^
        TLSPSKFILE="%INSTALLFOLDER%\mykey.psk"^
        TLSCAFILE="c:\temp\f.txt1"^
        TLSCRLFILE="c:\temp\f.txt2"^
        TLSSERVERCERTISSUER="My CA"^
        TLSSERVERCERTSUBJECT="My Cert"^
        TLSCERTFILE="c:\temp\f.txt5"^
        TLSKEYFILE="c:\temp\f.txt6"^
        ENABLEPATH=1^
        INSTALLFOLDER="%INSTALLFOLDER%"^
        SKIP=fw^
        ALLOWDENYKEY="DenyKey=vfs.file.contents[/etc/passwd]"

または次のように実行することもできます。

msiexec /l*v log.txt /i zabbix_agent-6.4.0-x86.msi /qn^
        SERVER=192.168.6.76^
        TLSCONNECT=psk^
        TLSACCEPT=psk^
        TLSPSKIDENTITY=MyPSKID^
        TLSPSKVALUE=1f87b595725ac58dd977beef14b97461a7c1045b9a1c963065002c5473194952

TLSPSKFILEとTLSPSKVALUEの両方が渡されると、TLSPSKVALUEがTLSPSKFILEに書き込まれます。