NVIDIA GPU環境、NETCONFサブシステム、Nutanix仮想基盤などの 監視機能を強化した「Zabbix 7.2」をリリース
2024年12月11日
Zabbix社(本社Zabbix LLC:ラトビア共和国、代表取締役社長:Alexei Vladishev(アレクセイ ウラジシェフ)、日本支社Zabbix Japan LLC:東京都港区、代表:寺島 広大)は、オープンソース監視ソフトウェア「Zabbix」の最新メジャーバージョン「Zabbix 7.2」を2024年12月10日にリリースしました。
「Zabbix 7.2」では、既存の様々な監視機能やワークフローを改善しながら、データやホスト情報を可視化する新しい方法を導入しています。
NVIDIA GPU監視
Zabbix 7.2.1より、Zabbixエージェント2を利用してNvidia GPUを自動的に検出し、監視を開始することができます。LinuxとWindows環境で利用でき、GPU利用率、電力使用量、温度などのメトリクスを監視することができます。
NETCONFを利用したネットワーク機器の監視
Zabbix 7.2では、SSHサブシステムを使用してSFTPやNETCONFによる監視データ収集を行うことができます。ssh.runアイテムに「subsystem」パラメータを追加し、ユーザーは監視をNETCONFに限定しているネットワークデバイスを監視することができます。
スパークラインチャート
数値データと合わせてスパークラインチャートを表示し、最新の値だけでなく直近の値の推移を一覧でも確認できるようになりました。スパークラインチャートは複数のダッシュボードウィジェットで有効にすることができ、上位ホスト、トップアイテム、アイテムの値ウィジェットでサポートされています。
ダッシュボードにホストの詳細情報を表示
ホストカードウィジェットを使用して、ホストのステータスやリソースなどの詳細情報を表示できるようになりました。ホストの障害数、インターフェースのステータス、インベントリデータなどを表示することができます。ホストカードウィジェットをホストナビゲータウィジェットにリンクすることで、表示されるホストを動的に更新しながら、フィールドの表示や順序をカスタマイズすることができます。
データの可視化、グループ化、順序付けの新しい方法
データ概要ウィジェットの代わりに新しいトップアイテムウィジェットを追加し、メトリクスの包括的な概要を得ることができます。アイテムパターンを使用することで、アイテムのきめ細かな選択が可能になり、データを可視化するためにバーグラフ、インジケータ、スパークラインを利用することができるようになりました。
Zabbixコンポーネント自動デプロイの簡素化
Zabbix設定パラメータを環境変数で指定する機能により、自動化ワークフローやコンテナによるZabbixコンポーネントのデプロイがこれまで以上に簡単になりました。環境変数をZabbix設定ファイルに渡すことでZabbixコンポーネントのCI/CDワークフローを効率化し、環境変数を活用することでZabbixコンテナデプロイを簡素化することができます。 また、設定ワークフローの改善、新しいビルトインマクロや更新されたビルトインマクロによるアラートの充実、新しい{*TIMESTAMP}マクロによるイベントUnixタイムスタンプの提供、{FUNCTION.VALUE}マクロによる式マクロ内の個々の関数結果の参照も可能になりました。
VMware監視機能の改善
スタンドアロンVMwareハイパーバイザテンプレートによるVMware監視ワークフローの簡素化、ハイパーバイザメンテナンスモードの監視、VMwareイベント収集の安定性の問題解決など、最新のVMwareデータ収集機能により、ZabbixのVMware監視機能を最大限に活用することができます。
Nutanix監視を標準実装
利用ユーザーが増え、監視機能追加要望の多かった仮想化基盤の「Nutanix Prism Element」 を簡単に監視できるように、新しいテンプレートを実装しました。ユーザーは外部スクリプト機能を使用し、自作で監視を行う必要がなくなりました。
新しいテンプレート
Zabbix 7.2にアップグレードしたユーザーはNutanixを含めた以下の新しいテンプレートを利用することができます:
- ZabbixエージェントアクティブによるLAMPスタック
- NVIDIA GPU
- Juniper MXシリーズ
- Huawei OceanStor V6 Dorado
- Nutanix
- Zabbixエージェント2によるWebサイト証明書アクティブ
追加の改良
7.2 リリースでは、OpenBSD 上での CP_SPIN CPU 状態の追加サポート、 トップホストウィジェットの新しいカラム設定オプション、バイナリアイテムの表示のサポートなど、他にも多くの主要な改良が追加されました。
[Zabbix社について]
Zabbix LLCは2005年に設立し、Zabbixソフトウェア開発を行っています。また、サポート、トレーニング、コンサルティングなどZabbixに関する各種技術サービスを行っています。日本支社であるZabbix Japanは日本国内向けの公式なサポートやトレーニングを提供しています。
Zabbix社は、ユーザーのニーズに対する柔軟なアプローチと、最高のサービスを手頃な価格で提供することに重点を置いており、世界中の250社以上の公式パートナー、フォーチュン500社数社を含む様々な業界の大規模な顧客へ向けて技術支援を行っています。
*ZabbixはZabbix LLCのラトビアおよびその他の国における登録商標または商標です。
*本文中に記載されている製品名などは各社の登録商標または商標です。