株式会社ワイイーシーソリューションズ様導入事例
YECデータセンター事業の根幹を支えるZabbix
身に付けたナレッジをベースに、顧客向け構築支援サービスも展開
YECデータセンター事業の根幹を支えるZabbix
身に付けたナレッジをベースに、顧客向け構築支援サービスも展開
データセンター事業を行う上で欠かせないインフラの監視を、監視対象増加ごとにコストが膨らむことなく行いたい
常に最新のOSに対応できること
ライセンスが監視ノード数に左右されないこと
拡張性があり、将来に渡ってサポートが継続されること
高機能でありつつOSSであり、バージョンアップに伴う費用が発生しない
日本国内でのサポート体制がある
ターンキーソリューションの活用で効率的に導入可能
監視設定の煩雑さを解決し、また、高機能な監視を実現した
監視項目が充実し、かつ監視設定の対応工数の削減が見込めた
ITがビジネスを直接支えるようになったいま、顧客のニーズも多様化している。NECグループの一社としてシステム構築や運用を行ってきたワイイーシ—ソリューションズ(YEC)は、そうした変化に対応すべくソリューションを拡大し、データセンター事業をはじめ、さまざまなサービスを提供している。
「データセンターを構えている我々にとって監視は命。その根幹が揺らげば、サービスレベルの低下につながる恐れがあります。」(YEC サービス&オペレーションズ事業部 事業部長代理 井上 貞治 氏)と、「インフラ屋」としてのプライドを持ってサービスを提供してきた同社では、新たな監視ツールとしてZabbixを採用した。2017年1月からは、自社で監視基盤を導入したいと考える顧客向けにZabbix構築支援サービスを展開する予定だ。
YECでは2003年からデータセンター事業を開始し、基本的なハウジングに加え、仮想化ホスティングやBPOといったサービスを通じ、顧客がコアビジネスに集中できる環境作りを支援してきた。デジタル経営が叫ばれる現在、ただでさえシステムは拡張傾向にある。その上仮想化技術が普及し、1台の物理サーバー上で複数の仮想サーバーが当たり前のように稼動するようになった結果、監視すべき対象は増加の一途をたどっていた。
以前から商用の監視ソフトウェアを導入し、データセンター内のリソース監視を行ってきたYECにとって、監視対象の増加は無視できない問題だ。そのままでは仮想サーバーの増加に比例して監視ソフトウェアのライセンス数も増加し、コストが膨らむのは自明だった。.
このような、いわば切羽詰まった理由から次の選択肢を探し始めた中で浮上したのがZabbixだった。オープンソースソフトウェアをベースとしたZabbixは、導入コストもさることながら、監視対象が増えても追加ライセンス料に頭を悩ませる必要がないことが魅力だった。
監視ソリューションの選定に際して、井上氏が唯一出した注文がある。それは「サポートが充実しており、しっかり障害対応を行ってくれるものを選択したい。」ということだ。きちんと日本法人が存在し、日本語によるサポートや情報を安定して得られることは欠かせない条件だった。エンジニアとしてのスキルアップのため、独学でオープンソース版のZabbixに触れていたというサービス&オペレーションズ事業部 DCインフラサービス部の綿貫 康生氏は「きちんと日本支社があり、サポートもあるため、これで行けると判断しました。」と振り返る。
こうした理由からYECは2016年2月にZabbix 3.0の導入を決定した。まず2016年7月に新規顧客向けの監視基盤をZabbixのターンキーソリューションで構築し、その後2016年9月から、従来の監視ソフトウェアからの移行作業を順次進めている。
導入に当たっては、Zabbix Japanのエンジニアがオンサイトで導入作業を支援する「ターンキーソリューション」を活用した。YEC サービス&オペレーションズ事業部 DCインフラサービス部 主任の宮田 昌和氏は、「確かに最初の導入時には不安もありましたが、ターンキーソリューションによってZabbix側と一緒に構築作業を行い、時にはその場で設定してもらったり、一緒に学習しながら構築することができました。その後も、分からないことがあればすぐ尋ねられるので、安心感につながっています。」と述べる。
ターンキーソリューションの中で、初期導入用テンプレートもZabbixとともに作り上げていった。この結果、「設定に要する時間が圧倒的に短くなり、非常に楽になりました。しかも個人による差異が出ず、均一な品質で設定を行えることも助かります。」(宮田氏)
しかもZabbixはエージェントのアーキテクチャを採用しており、監視対象の変更・追加にともなう細かな情報の変更を気にしなくて済む。これも設定や運用の負荷を減らす要因になったという。
監視機能そのものにも満足している。「それまで利用していた商用監視ソフトウェアでは、仕様上は取れるはずのデータが取れないことがあり、サービス拡張がやりにくい部分がありました。YECでは、サーバーの状態をどれだけいろいろな角度から見ることができ、それに対して素早く対応できるかが非常に大事だと考えています。単純な死活監視ではなく、お客さま目線に立ったサービスの監視が一番大切であり、それになるべく近い形を実現させたいと考えていました。」(井上氏)
「以前は、『CPUの使用率がしきい値まで上がりました』とアラートが飛んできて終わりでした。しかしZabbixでは、今実際に使用率が何%になっているかといった生のデータも見ることができ、それもさまざまな角度で確認できるため、サーバーがどんな状態にあるかを総合的に判断できることが安心ですね。システムエンジニアにも多面的に情報を伝えられるため、適切な対応につながっていると思います。」(宮田氏)
YECでは以前から、従来型のソフトウェア開発から、知識を生かしたサービスへという事業のシフトにも取り組んでいる。
データセンターサービスは、いわばその先陣を切るものだ。井上氏は、「障害を検知することも大事ですが、障害が起きたときにどう適切に判断するか、そしてどのように障害を未然に防ぐかという3つのコンセプトが、データセンターにおいて、今後ますます重要になっていくと考えています。」と述べ、いっそう高品質なデータセンターサービスの提供に努めていくとした。
さらに、Zabbixのパートナープログラムに参加し、顧客向けにZabbix構築・導入支援サービスを展開していく計画だ。「YECの知識や経験を生かしたサービスを通じて、お客様にもっと便利に、もっと楽になっていただければと考えています。」と宮田氏は言う。
これに向け、YECのエンジニアが「Zabbix認定スペシャリスト」の資格を取得し、顧客が安心してサービスを受けられる体制を整えている。YECのサービス&オペレーションズ事業部 DCインフラサービス部 篠田 健人氏は、「自分がZabbixの講習を受けたとき、分からないことがあってもすぐ回答を得られたのと同じように、お客様に対してもすぐ回答でき、支えられるサービスを提供していきたいと考えています。」と述べる。
「インフラは決して目立たず、あって当たり前、動いて当たり前。だからこそ一番楽しい場所であり、自分たちなりのポリシーを持って品質を追求していきます。」と井上氏。きめ細かな監視に支えられたデータセンターサービスを中核にしつつ、ログ解析やIoTといった世の中のトレンドをいち早くキャッチし、取り入れていきたいという。
株式会社ワイイーシーソリューションズは、1969年の設立以来、首都圏から全国にいたる地方公共団体および民間企業のお客様に対して、ICT活用のコンサルティングからシステムの構築・運用サービス、業務用アプリケーションソフトウエアの開発、自社iDCを活用してのASPサービスやBPOなど、効率的かつ安全で質の高い、幅広いサービス・ソリューションを提供しております。
また、ソリューションビジネスを通じて地域社会やお客様の発展に寄与するため、数々のマネジメント規格に取り組んでいます。
お客様が、将来にわたってICT技術を有効に活用しながら本来の業務に専念していただけるよう、 事業者として万全の体制でサポートすることにより、お客様とともに発展し歩んでまいります。
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